住宅不況にもかかわらず、英国の建設業の伸びは小幅上昇:PMI
[ロンドン 6日 ロイター] - 金利上昇による住宅建設活動の低迷がますます深刻になっているにもかかわらず、英国の建設セクター全体の弱い成長が5月に小幅に持ち直したことが火曜日の調査で明らかになった。
S&Pグローバル/CIPS英国建設購買担当者景気指数(PMI)は51.6と、4月の51.1から上昇した。 ロイターのエコノミスト調査では、5月は変化がないと指摘されていた。
土木工学部門と商業部門が増加を牽引し、調査による新規受注の指標は2022年4月以来の最高水準に達した。
英国が他国に比べてインフレ率の上昇と成長の鈍化に長期にわたって苦しむと多くの予想家が予想しているにもかかわらず、全体としては建設のおかげで最近の経済の回復力の兆しが強まった。
調査会社S&Pグローバルの経済ディレクター、ティム・ムーア氏は「法人顧客の需要の高まりとインフラプロジェクトの契約獲得が…2022年4月以来の急速な新規受注の伸びを支えた」と述べた。
3年前の新型コロナウイルス感染症のパンデミック発生以来、最速のペースで縮小した住宅活動は別の話だった。 パンデミックを除けば、住宅建設の落ち込みがさらに深刻になったのは2009年の景気後退だけだ。
ムーア氏は「金利上昇と住宅市場の低迷を受けて新築住宅建設プロジェクトが削減され、住宅活動はここ3年で最も急激に落ち込んだ」と述べた。
予想を上回るインフレ統計を受けて、イングランド銀行が借入コストのさらなる引き上げを余儀なくされるとの見方に投資家がさらに賭けを強めたため、新規住宅ローン取引に対して貸し手が提示する金利は過去2週間で急激に上昇した。
多くのエコノミストは、ここ数カ月間安定化の兆しを見せていた英国の住宅市場の低迷が再び加速する可能性があると考えている。
ムーア氏は「調査回答者らは英国経済の広範な見通しに対する懸念もコメントしており、これが生産成長予測全体の低下につながり、4カ月ぶりの最低水準となった」と述べた。
インフレ圧力の強さを監視している英中銀当局者にとって朗報だったのは、建設会社が支払った費用が2020年9月以来最も低いペースで増加した一方、下請け業者が請求する料金に関する調査の指標も低下したことだ。
火曜日の建設業調査と前日に発表された製造業およびサービス業の統計を組み合わせた全部門PMIは5月の53.8と、4月の54.5から低下した。
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